海外のさまざまな場所を舞台に、色々な題材を取りあげて製作される映画は、観ているだけでも旅行気分を味わえますし、その国や街の雰囲気、人々を知ることができ、旅の参考にもなります。
前回、「アジアを旅したくなる海外映画」を紹介しましたが、日本の作品でも、海外を舞台に、素敵な街並みや印象的なシーンを楽しめる映画が数多く製作されています。
日本人が多く登場するのはやっぱり親近感がありますし、キャラクターの心情や価値観など感情移入もしやすいのが特徴的で、舞台となる国の魅力も存分に楽しめます!
今回はそんな、海外旅行の参考にしたい、外国を舞台にしたおすすめの邦画作品を紹介します。
※前回紹介した、アジアを旅したくなる海外映画の記事もあるので、こちらも参考にしてくださいね↓↓
海外旅行に行きたくなる!海外を舞台にしたおすすめの日本映画13選
今回は、海外を舞台にした邦画作品を13本と、番外編として2本の作品を選びました。
ヨーロッパやアメリカ大陸、カリブの島にアフリカ、アジア、ハワイなど、世界のさまざまな地域を舞台にした作品をチョイスしています。
新鮮な映像やストーリーを楽しめますし、異国の気分に浸れる作品ばかりなので、旅行に行きたくなりますよ!
ぜひ作品選びの参考にしてみてくださいね!それでは紹介していきます。
冷静と情熱のあいだ
監督 | 中江功 |
主演 | 竹野内豊、ケリー・チャン、ユースケ・サンタマリア、篠原涼子、マイケル・ウォン、椎名桔平 |
上映時間 | 124分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2001年 |
辻仁成と江國香織が、男女それぞれの視点から1章ずつ書き連ねて作り上げた名作小説を映像化した作品で、竹野内豊とケリー・チャンが主演を務めた映画です。イタリアのフィレンツェ、東京、ミラノを舞台に、10年にもわたる運命の恋の行方を描いています。
全編で流れるエンヤの楽曲と、イタリアの美しい街並みが最高にマッチしていて芸術のような仕上がりになっています。まるで奇跡のような、忘れられない大人の恋愛をたっぷり堪能できますし、フィレンツェのドゥオーモに上りたくなりますよ!
※記事のアイキャッチ画像が、フィレンツェのドゥオーモと街並みになります。
チェロのシーンと曲が素晴らしいナー
アンダルシア 女神の報復
監督 | 西谷弘 |
主演 | 織田裕二、黒木メイサ、伊藤英明、戸田恵梨香、谷原章介、音尾琢真、福山雅治、大杉漣、鹿賀丈史、夏八木勲 |
上映時間 | 125分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2009年 |
こちらは、イタリアを舞台にした「アマルフィ 女神の報酬」の続編にして、完結編となる映画です。外交官「黒田康作」を主人公にした観光サスペンス作品で、現地で国際犯罪に巻き込まれた邦人を守り、事件を解決する模様が美しいオペラ曲とともに描かれています。
今作では、雪の舞う小国のアンドラと、情熱の国スペインのバルセロナやアンダルシア地方などのあまりにも素敵な街並みと風景を、美しい映像で堪能できます。スペインに行きたくなりますよ!
名所をおさえてるから、観光してるみたいだナー
マチネの終わりに
監督 | 西谷弘 |
主演 | 福山雅治、石田ゆり子、伊勢谷友介、桜井ユキ、木南晴夏、風吹ジュン、板谷由夏 |
上映時間 | 123分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2019年 |
平野啓一郎のベストセラー小説を映画化した作品で、パリ、ニューヨーク、東京が舞台になっている映画です。世界的に有名なクラシックギタリストの男性と、ジャーナリストの女性による、6年間にわたる愛の物語を描いています。
40代に差しかかる主人公たちが織りなす、大人の恋愛を感じさせるストーリーに加え、パリの景色などの美しい映像や、ギターの素晴らしい音色が作品を彩ります。いつになっても綺麗な石田ゆり子と、福山雅治が映像に映えて、とても優雅な雰囲気ですよ!
未来によって過去は変えられるんだナー
のだめカンタービレ 最終楽章 前編
二ノ宮知子の大人気漫画が原作の、音大生たちの活躍や恋愛模様が楽しめる大ヒットドラマの続編を映画化した作品で、物語の最終章の前編となる映画です。ドラマと同様に、音楽の美しさや、音楽が近くにある喜びが感じられる、クラシックや音楽を愛する人たちへの贈り物のような最高の作品になっています!
パリを中心に、ウィーンやプラハなどヨーロッパ各地の美しい街並みや名所、オーケストラの迫力の映像などがますますパワーアップして、素晴らしいクオリティになっています。今作でも、チャイコフスキーやバッハなどクラシックの名曲の数々が堪能できますし、ピアノの旋律や指揮者の姿、音楽家たちの努力と活躍が、観ている人を勇気づけてくれますよ!
こんなに素晴らしい実写化作品、なかなかないんじゃないかナー
かもめ食堂
監督 | 荻上直子 |
主演 | 小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、ヤルッコ・ニエミ、タリア・マルクス |
上映時間 | 102分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2005年 |
フィンランドを舞台に、現地で日本食の食堂を営む様子やお客さんたちとの交流を描いた、穏やかでほっこりできる映画です。今でもファンが多く、長く愛されている名作で、この作品を観てフィンランドに行きたくなる人は多いのではないでしょうか!
北欧の、包み込まれるような雄大さやおしゃれな街の雰囲気に、日本の食堂という意外性のある組み合わせが何とも絶妙にマッチしています。ドラマチックな展開などは全然ありませんが、作品のゆるさ、温かさ、日常の穏やかさに癒される映画です。おいしそうな料理の数々を楽しめますよ!
おなかが空いてくる映画だナー
※料理が美味しそうな方が作品を紹介した記事もあるので、こちらからどうぞ↓↓
トイレット
監督 | 荻上直子 |
主演 | アレックス・ハウス、タチアナ・マズラニー、デヴィッド・レンドル、サチ・パーカー、もたいまさこ |
上映時間 | 109分 |
製作国 | 日本、カナダ |
制作年 | 2010年 |
「かもめ食堂」の荻上直子監督による、カナダを舞台に製作された作品です。母親の死をきっかけに始まった、個性的な3人の兄弟と、ばーちゃん、猫による奇妙な共同生活の模様が、相変わらずのゆったり穏やかな雰囲気で印象的に描かれています。
共同生活をしていくうちに、バラバラだった兄弟や家族の絆が深まっていくのですが、もたいまさこ演じる、寡黙なばーちゃんの存在感がものすごいです!カナダの街並みや自然を味わえて心癒される映画ですよ!
言葉じゃなくて心で伝えるんだナー
ミラクルバナナ
あらすじ
バナナの木から紙を作るという実在のプロジェクトにヒントを得て製作された感動作。
大使館の派遣員としてハイチ共和国に赴任した三島幸子は、政情不安のため貧困にあえぐ国民の姿を目の当たりにし、ショックを受ける。ある日、バナナから紙ができることを知った幸子は、今まで捨てられてきたバナナの木を再利用して紙を作ることを思いつき、プロジェクトを立ち上げるが……。引用:映画.com
監督 | 錦織良成 |
主演 | 小山田サユリ、山本耕史、アドゴニー・ロロ、スタンリー・ダルシッド、津田寛治、近藤公園、エティエン・マホロ |
上映時間 | 105分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2005年 |
南の島タヒチと勘違いして、カリブ海にある最貧国の国ハイチに派遣された主人公の女性が、現地でバナナの皮を利用して紙を作るアイデアを考案し、奮闘していく様子を描いた作品です。バナナ・ペーパー・プロジェクトという、実在のプロジェクトをもとに製作された映画で、このプロジェクトでは、バナナの紙で作られた絵本もつくられています。
最貧国の現状を知り、トラブルを乗り越え、現地の人たちと協力しながらプロジェクトを進めていくのですが、小さなアイディアが、やがて世界を変えていく大きなものにつながっていくのが印象的です。マイペースで型にハマらない魅力的な主人公と、ハイチの子どもたちの純粋で真っ直ぐなまなざしが印象に残りますよ!
色々考えさせられる作品だナー
※入手が難しいですが、実際の絵本も、ぜひ参考にしてみてくださいね!
風に立つライオン
監督 | 三池崇史 |
主演 | 大沢たかお、石原さとみ、真木よう子、鈴木亮平、萩原聖人、石橋蓮司、藤谷文子 |
上映時間 | 139分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2015年 |
さだまさしが自身の楽曲をもとに執筆した小説を映像化した作品です。アフリカのケニアと長崎を舞台に、医療活動に携わった実在の日本人男性と看護師の奮闘ぶりや、現地の人たちとの心のやり取りを描いた感動的なヒューマンドラマです。
ケニアの雄大な自然と現地の少年たちが印象的で、突きつけられる過酷な現実が心に突き刺さります。戦場や過酷な環境で、実際にこうした活動をしている方がいることを知り、人と人のつながりの重要性を実感できる映画ですよ!
さだまさしの曲が胸に響くナー
プール
監督 | 大森美香 |
主演 | 小林聡美、加瀬亮、伽奈、シッテイチャイ・コンピラ、もたいまさこ |
上映時間 | 96分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2009年 |
タイのチェンマイにあるプール付きのゲストハウスを舞台に、いろんな事情を抱えて集まった5人の人物たちが織りなす、6日間の日々を描いた作品です。
チェンマイで自由に過ごす、肩の力が抜けた自然体なキャラクターたちと美味しそうな食事、ゆったりと心落ち着くような雰囲気に、スローライフな癒しをたっぷり感じさせてくれます。実際に映画のモデルとなったゲストハウス「リゾート ホシハナ」もあるので、この映画のように、のんびりと穏やかに過ごすチェンマイ旅行や、ロケ地の訪問などを楽しむのもおすすめですよ!
揚げバナナとか料理が美味しそうだナー
コンフィデンスマンJP プリンセス編
監督 | 田中亮 |
主演 | 長澤まさみ、東出昌大、小手伸也、小日向文世、織田梨沙、竹内結子、三浦春馬、広末涼子、江口洋介、北大路欣也、石黒賢、前田敦子、ビビアン・スー、滝藤賢一、関水渚、瀧川英次、濱田岳、濱田マリ、デヴィ・スカルノ |
上映時間 | 124分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2020年 |
個性的でユニークな3人組の信用詐欺師たちを中心に、華麗なる騙し合いをしながらお金を稼いでいく痛快ストーリーを、豪華すぎるキャスト陣の共演で楽しめる作品です。2018年に大ヒットしたテレビドラマシリーズの劇場版となる作品で、今作は「ロマンス編」に続く第2弾の映画になります。
今回は、アンダマン海に浮かぶマレーシアのランカウイ島を舞台に、壮大な騙し合いが繰り広げられますが、あっと驚くような予測不能な展開をこれでもかと楽しめます。これぞエンターテインメントというべき作品ですよ!
ビビアン・スー、久しぶりにみたナー
※コンフィデンスマンJPなど、どんでん返し映画を紹介した記事もあるので、こちらもどうぞ↓↓
僕たちは世界を変えることができない。
監督 | 深作健太 |
主演 | 向井理、松坂桃李、柄本佑、窪田正孝、村川絵梨、黒川芽以、江口のりこ、リリー・フランキー、阿部寛 |
上映時間 | 126分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2011年 |
こちらはカンボジアを舞台にした青春映画で、実話に基づく物語です。思いつきからカンボジアに学校を建てるボランティアを始めた大学生4人組が、待ち受ける多くの困難を乗り越え、奮闘しながら人間としても成長していく模様をポップに描いています。
ドキュメンタリーのような映像で、カンボジアに起きた悲しい歴史や教育の現状が伝わり、現地の子どもたちの笑顔が強く心に残ります。私も過去にネパールの学校でボランティアを経験した時期があり、共感する部分や考えさせられる部分が多かったので選びました。思いつきでも小さいことでも、自分にできることからまずは一歩を踏み出してみることが大切だと教えてくれる映画です!
やらない善より、やる偽善なんだよナー
神様はバリにいる
監督 | 李闘士男 |
主演 | 堤真一、尾野真千子、玉木宏、ナオト・インティライミ、菜々緒 |
上映時間 | 106分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2014年 |
クロイワ・ショウの書籍「出稼げば大富豪」を映像化した作品で、実話をもとにしたコメディ映画です。インドネシアのバリ島を舞台に、事業に失敗した女性が、現地で出会った日本人大富豪のアニキに弟子入りし、お金持ちになるための人生哲学を学んでいく模様が描かれています。
堤真一演じるアニキの明るく、縁を大切にする関西弁のキャクターが魅力的で、すごくポジティブになれる作品です。バリの美しい風景やエキゾチックな魅力がたくさん感じられるので、バリに行きたくなりますよ!
アニキの深い言葉に励まされるナー
ホノカアボーイ
監督 | 真田敦 |
主演 | 岡田将生、倍賞千恵子、長谷川潤、吉田玲雄、喜味こいし、正司照枝、蒼井優 |
上映時間 | 111分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2008年 |
同名タイトルのエッセイが原作になっている作品で、作者の実体験をもとにした映画です。ハワイ島北部の小さな村ホノカアを舞台に、主人公の青年が映写技師として過ごしたゆるやかな日々の様子を描いた、心温まるお話になっています。
穏やかでほのぼのとした時間が流れ、村のさまざまな人たちとの温かい交流がじんわりと心にしみていきます。観光地とはまた違った、ローカルなハワイを楽しめる映画で、美しい風景や、ロールキャベツやマラサダなどの美味しそうな料理を楽しめます。ハワイ島の気持ちよさそうな風に、心癒されますよ!
ゆったりとして、心地がいい映画だナー
※ホノカアボーイなど、ハワイを舞台にした映画を紹介した記事もあるので、こちらもどうぞ↓↓
海外を舞台にしたおすすめ作品(番外編)
ここからは、番外編として2つの作品を紹介します。
サヨナライツカ
監督 | イ・ジェハン |
主演 | 中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子、加藤雅也、マギー、川島なお美、松原智恵子 |
上映時間 | 124分 |
製作国 | 韓国 |
制作年 | 2001年 |
「冷静と情熱のあいだ」でも有名な作家の辻仁成の小説を、韓国のイ・ジェハン監督が映像化した作品です。タイのバンコクを舞台に繰り広げられる大人の恋愛映画で、キャストはほとんどが日本人が務めています。邦画といっていいのか難しいところなので「番外編」として選びました。
おしゃれで美しい映像を楽しめる作品で、バンコクの湿気漂う、東南アジアチックな雰囲気がすごく印象的です。タイミングの重要性や、人生で最も愛した人は、きっといつまでも心に残り続けるという、大恋愛を経験した方に刺さりそうな刹那的な物語を味わえます。皆さんは、死ぬ前に、愛したことと愛されたこと、どちらを思い出しますか?
私は愛したことを思い出すナー
ガンジス河でバタフライ
あらすじ
大学3年生の主人公てるこは、素直で明るい性格のお調子者だが、実は人一倍センチでかなりの小心者。そんなてるこだが、「ガンジス河でバタフライしました、私!」と、就職活動の面接で、つい勢いで言ったひと言をキッカケに、インドを旅するハメになったてるこ。今まで特に何も自慢できる事がないというコンプレックスもあり、ありったけの勇気をふり絞り初めての海外“インド”へひとり旅立つ。インドで待ち受けるさまざまなカルチャーショック。食堂では、カレーを右手で直で食べることになり、バスに乗れば、故障で野宿等、日本ではありえないことの連続。そんななか、インド人家族との出会いやさまざまな出会いを通して、ハードな異文化とふれあいの中で成長していくてるこはついに憧れの、ガンジス河が流れる聖地バラナシへ…。
監督 | 李闘士男 |
主演 | 長澤まさみ、塚本高史、中谷美紀、皆川猿時、宮沢紗恵子、立花彩野 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | 日本 |
制作年 | 2007年 |
エッセイストの、たかのてるこの紀行本を、宮藤官九郎の脚本と長澤まさみ主演で映像化した作品で、テレビ朝日系列のドラマスペシャルとして放送されました。現在でもディレクターズカット版としてDVDや配信を楽しめます。純粋な映画とはいえませんが、インド旅行の参考に、番外編としてチョイスしました!
何といっても、インドのバラナシにあるガンジス川に豪快に飛び込んでバタフライするという、旅慣れたバックパッカーの人たちでも躊躇するようなシーンを、長澤まさみが体当たりで演じているのが印象的です。私もバラナシに行きましたが、川の水が汚いことでも有名なので、コワくて入れませんでした。演者魂がホントにスゴいと感じさせてくれる作品ですよ!
現地で知り合った方がダイブして病気になってたナー
※インドを舞台にした海外映画を紹介した記事もあるので、ぜひこちらもどうぞ↓↓
海外を舞台にした邦画を観て、異国の雰囲気や旅行気分を味わおう!
今回は、海外旅行の参考になるような、海外を舞台にしたおすすめ作品を13本と、番外編として2本の作品を紹介しました。
舞台となった国の魅力や印象的な景色だけでなく、それぞれが抱える問題なども描かれた作品もあり、さまざまなことを感じることができますよ!
海外を舞台にした作品は、異国情緒が漂う雰囲気や、映像にマッチした素敵な音楽も素晴らしいので、観ていると現地に行きたくなりますね!
邦画作品なので、キャストにも親近感がありますし、気軽に楽しむことができるのも魅力の一つではないでしょうか。
ぜひ海外を舞台にした邦画作品を楽しんで、異国の雰囲気や旅行気分を感じてみてくださいね。
旅の参考にもなりますし、ロケ地を巡る楽しみも生まれたりして、旅行がもっと面白くなりますよ!
それでは今日も素敵なエンタメライフを!
コメント